2016年7月17日日曜日

アニメフェアとクールジャパンと日本の国力の話

今日は地元のコミュニティセンターでアニメ・ゲームフェアだったので、なおと行ってきた。

ファンによって作られた感満載のこのイベントでは、朝から夕方までコスプレコンテスト、ボードゲーム(街コロ)、スマッシュブラザーズ Wii U トーナメント、ハチマキ作りなどなどで楽しめる。

面白かったのは、「日本」とは謳っていないけれど、ボードゲームは街コロ(「日本で大人気のボードゲーム!と称されていた)だし、ビデオゲームはスマブラだし(確かに子どもも含めた対戦ゲームとしては健全)、ハチマキは作るし(日の丸に「必勝」とか「神風」とか)、日本一色だったこと。

スタッフに日本人はおらず、集まった人たちにもアジア系はまったくおらず。

イベントにはアメリカでアニメDVDを販売している企業の支援もあったらしく、配布していた缶バッジのデザインは送られてきたチラシをくりぬいたものだとか。

政府のクールジャパン戦略などというものもあったが、日本で発達したアニメ文化が国家とは独立して、世界の様々な国で愛されている、というのはむしろ望ましいことではないかと思う。



この前、「『日本はイケてないっていう現実を突きつけられた。』椎木里佳が、18歳に伝えたいこと。」という記事が話題になっていて、ものすごい違和感を感じたことを思い出した。

日本経済が停滞した「失われたxx年」を経て、日本の電器電子産業が強かった頃に比べると、日本経済の勢いがかなり衰えているのは間違いない。アメリカの電気店では、残念ながらパナソニックもソニーも2流扱いだ。

そもそも東京がすごいとか、日本がリスペクトされているという意識がどこから来たのだろうか。

いわゆる「クールジャパン」は、アニメ好きのオタク層では浸透しているが、別に諸外国で普遍的に受け入れられているわけではないだろう。この女子高生がForbesAsiaに選ばれて訪れたというサミットでは、もちろんそんなオタク文化に興味を持った人間ばかりが集まるわけではない。

近年「日本ってこんなにすごい」というテレビ番組がたくさん作られているので、テレビの見過ぎといえばそれまでかもしれない。

そういう意味では実態を伴わない過大なエゴを作り上げるテレビ番組も罪なことをする。



以前、日本の平均世帯年収は決して世界のトップレベルではない、ということを書いた(「アメリカに住んで感じる経済の変化」)。検索すると、「米ドルベースの賃金平均はOECDの平均を下回る」といった記事も見つかる。

上記の女子高生が訪れたシンガポールは、平均年収が日本よりも高い(まあ、都市国家なので直接の比較はあまり意味がないが)。

また、平均年収でみるとたいしたことがないが、日本全体の経済規模はいまだ大きい。人口が減っていくにしたがって今後どんどん縮んでいくことは間違いが、それはこれからの話だ。



おもちゃ業界でいえば、ポケモンにたまごっち、デジモン、爆丸、ベイブレードと日本発のおもちゃが次々とアメリカで大ヒットした時代があった。

私自身はあまり詳しくないが、最後のヒット(爆丸かベイブレードか)を飛ばしてから、次がなかなか現れてこない。妖怪ウォッチもアニメをカートゥーン・ネットワークで放映したりしてがんばってみたようだが、今ひとつのようだ。

そういう意味ではPokemon Goの歴史的大ヒットは、日本発コンテンツの今後を占うという意味で朗報だろう。もっとも、ゲームそのものの開発はアメリカのNiantecだが(^^;

にほんブログ村 英語ブログ 親子英語へ

0 件のコメント: